四技能入試の波と論理的思考力
私塾にも、四技能入試の波が訪れつつある。
中学生、高校生の英語検定指導に顕著であるが、現在私が指導している高校3年の生徒の志望校の英語の試験には、1パラグラフ程度のテーマが決められた自由英作文問題がある。
私がまだ若かったころ、作らせていただいた、パラグラフライティングの教科書の手法を用いて教えているのであるが、論理的に考える力がないと、かなり厳しい問題である。
では、論理的思考とは、どの様に育つのだろうか?
私は、小学校の国語の時間がかなりの程度、
子どもたちの論理的思考の発達を決めてしまうと考えている。
国語の時間といっても、情緒的な読解ではなく、「ことば」というものへの観察眼を含めた、論理的読解力である。
歌や、ゲームや、楽しいだけの言語活動をいくら英語教育でやっても、論理的思考は身につかない。
思考力は、バイリンガルな環境の中ならば必ずしも母語でなくても育つのかもしれない。
しかし、私たち日本人が、そのような環境にいることはまあまずないであろう。
論理的思考力は、圧倒的に母語で育つのである。母語での思考力の基盤ができていないと、英語でも、まとまったものを書く力は
のびない。
そう言う意味で、小学校英語の中途半端さは
百害あって一利なし、なのである。