英語教育雑感

英語教育雑感part2

昨日、認知科学に基づく語彙指導研究会、夏の定例会が開かれ、森住衛先生より、「英語教育における語彙の認知的指導ー比較文化的な意味、文法現象などの形式にー」というタイトルでご講演いただいた。例えば、aren'tやisn'tがあるのに、なぜ、amn'tはないの…

中田達也先生をお招きして

認知科学に基づく語彙指導研究会では、2021年度の春の定例会にて、「英単語学習の科学」の執筆者、中田達也先生をお招きしました。皆の期待以上の中身の濃いご発表で、とても素晴らしい時間を過ごすことができました。なかでも、一番最後に話された、「累積…

日本の英語教育を問い直す8つの異論

日本の英語教育を問い直す8つの異論 (桜美林大学叢書作者:衛, 森住発売日: 2020/12/22メディア: 単行本大恩ある森住衛先生の上記の本の書評を書いた。ここに載せるのは、字数制限を受けない、元の原稿のままである。字数制限を受けたものは、雑誌「新英語教…

台湾進出⁈

覚えやすい順番で【7日間】学び直し中学英語作者:岡田 順子発売日: 2017/07/21メディア: 単行本上記の本が、台湾で、現地語に翻訳され、書店に並ぶこととなった。昨日編集さんから話があったばかりである。私が書いた本で、台湾の人が英語を勉強してくれる、…

英語教育において多大に影響を受けた4人の方々

私には、「英語教育」で何を生徒に身につけさせたいか、という点において、大きく影響を受けた方が4人いる。そのうち、3人は三省堂教科書繋がりなので、三省堂の教科書を本部委員として、密度濃くやらせてもらったことが、如何に私に影響を与えたかを物語っ…

「日本の英語教育を問い直す8つの異論」

日本の英語教育を問い直す8つの異論 (桜美林大学叢書)作者:衛, 森住発売日: 2020/12/22メディア: 単行本森住イズムを継承する仕事をしたいと思っています。けど、どういう活動が良いのかがわかりません。どこかにそういう団体はありますか?中村敬先生にとっ…

巷で話題の英単語記憶術にもの申す

最近、巷で、単語帳を利用した、英単語記憶術なるものを動画やブログなどで拝見する。ウリは、「単語1語につき1秒」とか言うもので、人間は、覚えても忘れてしまうものだから、どうせ忘れるなら、「単語1語につき1秒で意味を思い出せるか、チェックすればよ…

わかりやすい順番で<10日間>学び直し高校英語、発売開始!

わかりやすい順番で【10日間】学び直し高校英語作者:岡田 順子発売日: 2020/11/26メディア: 単行本っていうか、電子書籍もあるけど。さて、この本、高校英語を学び直したい方はもちろん、高校英語を教えている方が読んでもいろいろと面白いかと思う。まず、…

閑話休題 ー私とSLAの記事を書くに至った「新英語教育」の記事

ここで、「私と第2言語習得理論」の記事を書くに至った、私が「新英語教育」に書いたある記事を載せておく。 ただし、私の批判している羽藤由美氏の記事を紹介できないので、羽藤氏に申し訳ないのであるが。「新英語教育」9月号p2.6月号巻頭論文に関する一考…

「第2言語習得理論と私」その2

コロンビア大学での1年目は、先生方が日本の英語教育事情に精通なさっていたこともあり、現在教わっている教室活動が「第2言語習得理論」からきたものである、という感覚はほとんどなかった。 だが、明確には覚えていないが、同じくクラスの同僚(生徒イコー…

第2言語習得理論と私 その1

これから、第2言語習得理論と私について、しばらく時間も空間もとって書いていきたいと思う。1 第2言語習得理論との出会い 私が第2言語習得理論(以下SLAという) と出会ったのは、高校教師になりたての新任だった頃だと思う。これを読んでいる皆さんが、ご自…

いつか、というか近い将来書きたいこと

私は、近い将来、書きたいことがいくつかある。そのひとつがやはり、自分の専門の語彙指導だ。こちらは、もうすでに、詳しい章立てまで、考えてある。もちろん、私が一番望む形での出版が出来れば、ということになるが。第1章 日本の高校生の語彙学習方略調…

単語テストのいろいろpart1

単語テスト作成モデルにしたがって次のような活動が出来る。1 つづり →意味 短い文脈、発信「間違い語はどれだ?」先生があるひとつの文を読む。常識的に考えて、本当ならT, 間違い語があれば、Fとし、その間違いを訂正する。⑴ C ars are usually expensive.…

単語テスト、その無限の可能性

単語テストといえば、日本語から英単語を書く、英単語から、その日本語訳を書く、というテストが思い浮かぶであろう。 しかしながら、単語テストには、何十という種類のテストがあり、学習者の単語に対するいろいろな側面の知識を測ることができる。 この記…

一斉ビンゴ

ビンゴのバリエーションのひとつ。みんな同じビンゴ表を持つ。先生の指示にあてはまる単語を消していく。たて、横、斜め、一列ずつ揃ったらビンゴ!だが、みんな同じタイミングでビンゴになるので、自分がそのタイミングでビンゴにならなければ、どこかでミ…

認知科学に基づく語彙指導研究会は

新型コロナ発病者が隣の市で報告されたため、残念ながら中止としました。予定していた発表は、できる限り夏に持ち越します。

母語である、日本語の学びがもたらしてくれるもの

アルクの日本語教師養成講座を受講することにした。もう早速申し込みをしてある。母語である、日本語の感覚、文法的分析力を磨くことは、英語の感覚、分析力をどのように高めてくれるのか?例えば、大津、窪薗の「ことばの力を育む」では、日本語によるあい…

塾の先生のための語彙指導アイデア

塾の先生のための語彙指導アイデア集をまとめてみたい。塾では、いろいろな意味で、語彙指導が上手く行われているとは思われない。まずは、先生方が、語彙指導についての理論を大雑把でもよいから、頭に入れておくべきだ。そして、塾ならでは、の制約の中で…

「英語くらいは」への違和感と自己反省

外国語を学ぶ目的は何か、と問われれば、1日本語とは異なるルールを持つ言語が世界中にはあることを知り、日本語が絶対的な言語ではなく、相対的なものである、という健全な言語観を持つこと2 世界中の言語には、優劣はないという健全な言語観を持つことの…

認知科学に基づく語彙指導研究会 春の定例会

日時 3月28日土曜日 12時50分〜17時場所 越谷市中央市民会館(埼玉県越谷市)内容 「授業改革についての一考察」 野上文子 「医療分野における日常的な 英 単語の専門的使用に関 する考察」 小山田幸永 「ペアプラン二ングが高校生 のロールプレイタスク パフ…

日本人と英語

日本人、というか、正確には日本語を母語とする人々にとって、英語とは何なのだろう。 今のお父さん、お母さん世代の人にとっては、英語や英会話は、自分の趣味で習いたいという人が多い。 他の言語を趣味で習うことが出来るというのは実に幸せなことである…

「認知科学に基づく語彙指導研究会に」

認知科学に基づく語彙指導研究会」に面白い研究を発表してくださるかた、現る‼️医療英語における、基本動詞、例えば、takeは、take a medichine. take a pulse のようによく使われるが、それは何故かということを認知言語学の立場から解き明かすというもの。…

ELEC同友会英語教育学会第25回研究大会を終えて

11月3日、 E L E C同友会英語教育学会第25回研究大会が行われた。私は、直前に酷く足を痛め、屯服を飲みながら、パートナーに支えてもらって、どうにかこうにか任務を果たすことができた。今年の発表タイトルは「modified repetition〜語彙の定着活動として…

「何回も書いて覚える」

何回も書いて覚える。これは、日本の高校生に最も多く使われている語彙ストラテジー。自分でもここのところ、英検1級の単語帳でやってみた。結果、少なくとも私には、「何回も書いて覚える」は、合わない。何回書いても覚えられない。意味を唱えながら書いて…

「何回も書いて覚える」

何回も書いて覚える。これは、日本の高校生に最も多く使われている語彙ストラテジー。自分でもここのところ、英検1級の単語帳でやってみた。結果、少なくとも私には、「何回も書いて覚える」は、合わない。何回書いても覚えられない。意味を唱えながら書いて…

今日はよい授業ができた。

今日はふたコマよい授業ができた。中3の英語が苦手な女の子の授業だった。関係代名詞を教えたのだが、よく授業に集中して、私の説明を理解し、問題がスラスラ解ける感覚を彼女は味わった。いいねえ、すごいねえ、という私の誉め言葉にさらに気持ちが上がって…

単語帳について

単語帳で単語を覚えることには、反対してきた私だが、今単語帳で単語を覚えてことに自ら挑戦している。しみじみ思うのは、単語の配列の仕方と、例文のあり方。単語の配列については、似たようなつづりの単語が並んでいると覚えにくい。何故rばかりで始まる単…

「覚えやすい順番で7日間学び直し中学英語」2回目の増刷決定‼️

覚えやすい順番で【7日間】学び直し中学英語作者: 岡田順子出版社/メーカー: すばる舎発売日: 2017/07/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見るこの本が2回目の増刷決定!第3刷になります。皆さま、ありがとうこざいます。

「覚えやすい順番で7日間学び直し中学英語」2回目の増刷決定‼️

覚えやすい順番で【7日間】学び直し中学英語作者: 岡田順子出版社/メーカー: すばる舎発売日: 2017/07/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る

なんでもランキング

なんでもランキング、という語彙の定着活動をご紹介する。新出語、例えば、名詞で、◆ desert. forest,ocean, を習い、それに2語、教師が付け加えて、( mountain, riverを付け加えて)5語用意する。生徒は、desert, forest, ocean, mountain, riverをなんらか…