英語教育雑感

英語教育雑感part2

第2言語習得理論と私 その1

これから、第2言語習得理論と私について、

しばらく時間も空間もとって書いていきたいと思う。


1 第2言語習得理論との出会い 

     私が第2言語習得理論(以下SLAという) と出会ったのは、高校教師になりたての新任だった頃だと思う。これを読んでいる皆さんが、ご自分は何をしていた時期かを思い出すきっかけとして、年がバレるけれども、年代を言っておこう。1986年、昭和62年くらいのことである。

      新任1年目にして、埼玉県立和光国際高校という、英語教育に革新的な学校に赴任することができたが、私は、新しい英語教育とは何か、について、常に疑問を持ち、悩んでいた。 

      これは、自慢だが(笑)、勤務校では、英語の先生が私を含めて5人おり、「英語の授業は英語で」というどこかで聞いたような共通理解があり、本当に「英語の授業は英語で」やっていたのである。もう今から30年も

前の話だ。ただ、だんだんと、まる1時間の授業を英語で行うのは困難だと気付き始めるのであるが。

     そうした状況の中、私は、Krashen と出会った。その本が、SLA関係の本だということも知らなかった。ただ、彼の言うインプット仮説に大変魅了された。i+1のcomprihensible

 inputが、学習者の言語習得を促進するという仮説である。初めて、私は、英語の授業は英語で、の意味がわかった気がした。

   私のように、クラッシェンに魅了された人は何だかんだ言っても多いと思う。

 

   話は少し飛ぶが、私は、教員生活四年目で

コロンビア大学ティーチャーズカレッジ東京校(当時は神谷町にあった) に入学している。

より良い授業を目指してのことであるが、このとき、私は、自分の人生を英語教育に捧げようと決心するのである。


                                               本日はここまで。